鍼灸・漢方治療
どうぶつに鍼灸治療?
中医学(中国医学)
エネルギーを動かし、
私たちが本来持っている力を引き出すことで
不調や病気に対応して
からだにやさしい方法です。
舌を診て、
たくさんいらっしゃいます。
鍼灸治療とは?
西洋医学では、からだを 局所的に分析してからだの中に侵入した細菌やウイルスを排除したり、症状を緩和する薬(頭痛だったら、頭痛を鎮めるお薬などピンポイントのもの)を使います。
太極図
中医学では宇宙から自然界、からだとすべてのものに 陰(いん)と 陽(よう)があると考え、陰陽のバランスがとれている状態が健康と考えます。
また、生命を含むすべてのものは「 木・火・土・金・水」の5つのグループに分けられると考えます。例えば、からだの中の臓「肝・心・脾・肺・腎」はそれぞれ木・火・土・金・水に、季節の「春・夏・長夏(日本でいう梅雨のような季節)・秋・冬」はそれぞれ木・火・土・金・水に分類されます。
自覚症状があっても検査で異常がない・・・そんな状態を中医学では「未病」といいます。
西洋医学で治療が行われないような状態でも、中医学では鍼やお灸をつかって、からだの自然治癒力を高め、もとのバランスのとれた状態に戻す治療をしていきます。
どうぶつにも鍼灸・漢方が必要?
どうぶつを家族の一員として大切にされるご家庭が増え、それに伴って獣医療もどんどん発展してきています。
食事の質が良くなり、予防医療も浸透してきたおかげで、どうぶつも今では長寿になり、その反面様々な病気を患うことが増えてきました。
また、犬種や猫種に特有の遺伝病で若くから骨格や関節のトラブル、皮膚病などを患うワンちゃん・ネコちゃんも少なくありません。
なんとなく調子が悪そうなのだけれど検査では異常がない、一般的なお薬は一通り試したけれど良くならない・・・そんなときは、どうぶつにも鍼灸・漢方が効くかもしれません。
西洋医学だけでは対応しきれない、または中医学のほうが向いている症状があります。
例えばワンちゃんもシニア期に入ると、足腰が弱って歩き方がフラフラよたよたしてきたり、心臓病が増えてきたり、いろいろな不調が増えてきます。そんなとき、例えば痛み止めを飲んだりして一時的に調子が良くなっても、お薬をやめるとまた調子が悪くなったり、これ以上お薬を増やせないという状況のとき、鍼灸・漢方治療で自然治癒力を高めてあげることでからだが良い状態へ向かうのを手助けしてあげることができます。
鍼灸・漢方治療までの流れ
鍼灸治療は完全ご予約制です。
ご予約時に患者さまの状態や症状などを簡単にお伺いしております。
下記のWeb診療予約ボタンより、LINE公式アカウント または 診療予約フォームよりご予約をお願いします。
当日は、かかりつけ動物病院さんで最近行った検査結果などでお持ちのもの、飲んでいるお薬の名前がわかるもの、今までの病歴などがわかるものをお持ちいただくとお話がスムーズに進められます。
中医学的な診断方法である 四診(望診・聞診・問診・切診)と一般的な診察方法を合わせて診察していきます。
それらを合わせて総合的に患者様の状態を診断し、中医学的診断をわかりやすくご説明します。
初回は問診~診察に30分~45分ほどかかることもございます。
状態や症状により若干異なりますが、1回が30分~35分ほどの治療となります。
患者様の状態によっては、お預かりでの施術になることがあります(例:ご家族と一緒だと強気になって吠えてしまう、落ち着かないなど)
必要な場合は漢方も合わせて処方いたします。
患者さまの状態に合わせて、次回お越しいただくと治療の効果が高く期待できる間隔をお伝えします。次回以降のご予約は予約システムよりお取りください。(当日ご案内させていただきます)
鍼灸・漢方治療Q&A
鍼灸治療には、基本的に適応外の病気というものはありません。
(ただし、緊急性の高い病気や、急性の伝染病などの場合は除きます。)
人の鍼灸だと、腰痛や肩こりといった筋肉や関節の不調を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、他にも内臓や皮膚の病気や不調、なんとなく元気がないけれど検査ではとくに異常がないときなど、様々な状態の改善が期待できます。
【クリニックにご来院いただいている症例より】
椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患
関節炎
アレルギー
心臓病
気管虚脱
腎臓病
肝臓病
てんかん
脳神経疾患
副腎皮質疾患
甲状腺疾患
腫瘍
慢性の下痢や便秘
老齢の子の不眠
認知機能不全症候群
などに幅広く対応しております。
Q:クリニックで1番多い症例はなんですか
複数の病気や症状を抱えていらっしゃる患者さまも多いので難しいですが、
椎間板ヘルニアなどの麻痺や、
高齢になってきて歩き方が弱々しくなってきた/検査では異常がないけれど元気がない/できる治療はほとんどやったが他にできることはないか
などでご来院いただくことが多いです。
Q:鍼(はり)は痛くないですか?お灸は熱くないですか?
その子の体格や状態に合った鍼の太さを選んでいくので、ほとんど痛がることはありません。ただし、中にはかなり敏感な子もいるので、その場合は刺さない鍼を使ったり、推拿(すいな)の手技を合わせていきます。お灸は、毛を刈ったりせず、毛の上から燃えないように灸点紙(お灸の台座になるものです)を敷いて行っていきますので、火傷したり、熱がることもほとんどありません。
Q:どれくらいの頻度で通う必要がありますか?
その子の病気や状態をみて判断していきます。例えば、椎間板ヘルニアなどの麻痺の症状が出たばかりの状態でしたら、はじめは2~3日に1回、症状が改善してきたら1週間に1回、2週間に1回、月に1回・・・という風に、間隔をあけていくことが多いです。
効果の持続期間もその子によりますので、同じような症状でも鍼灸を施術した週は調子が良く、次の週からなんとなく不調、とか、1か月くらいは好調など、様々です。その子に合った間隔で施術してあげるのが良いでしょう。
Q:うちの子はよく動くのですが、治療できますか?/すごく怖がりなのですが、大丈夫でしょうか?
クリニックでは、基本的に飼い主さまに治療に付き添っていただき、わんちゃん、猫ちゃんが安心した状態で鍼灸を施術していきます。もし、飼い主さまが一緒の方が強気になって暴れてしまう、攻撃的になるなどの場合は、スタッフが代わりに付き添います。慣れてくると獣医師とマンツーマンで施術することもあります。非常に怖がりな子、攻撃的な子は、様子をみながら少しずつ慣れてもらうようにしていきます。ただ、ほとんどの子が、2~3回目の施術時にはリラックスしてくれることが多いです。
Q:他の動物病院にかかっているけれど、鍼灸治療だけお願いできますか?
かかりつけ動物病院さんがある方で、鍼灸治療だけこちらで行いたいという方もたくさんいらっしゃいます。その場合、診断に必要となりますので、今までの病気がわかるものや飲んでいるお薬の名前など、わかる範囲でご準備していただけると助かります。かかりつけ病院さんの治療の妨げになることはいたしません。
Q:ペット保険に入っていますが、保険は適用になりますか?
鍼灸治療と漢方薬(医薬品に指定されているもの)は一部の動物保険会社で保険適用になります。ただし、待機期間や保険期間、対象になる病気は患者さまによって異なる場合がありますので、詳しくは各保険会社にお問い合わせください。ペット保険の保険証は毎回診療の際にお持ちください。